犬のしつけの基本

犬の学習パターンを理解する

犬は体験を学習していきます。
これからお話しする内容は、学習の心理学という学問分野で、確立された科学的な理論を基にしています。

ある行動の頻度を高めたり(あるいは減らしたり)、
その行動をパターン化していったり、その行動パターンの反応速度を速めたり(あるいは遅くしたり)する、
いわゆる学習には4つのパターンが存在することがわかっています。

わかりやすく図表化したのがこちらです。

学習パターン図

※Cは、「いいことが、起きない」も含みます。

ある行動を取った結果、いいことが起きるのがA、嫌なことが起きるのがB、
いいことがなくなるのがC、嫌なことがなくなるのがDです。

そして、その結果によって、ある行動の頻度が高まるか、
減っていくか、決まるのです。

図を見て分かるように、ある行動の頻度を高めるのは、AとDしかありません。
そして、ある行動の頻度を減らすのは、BとCしかありません。

習慣は学習の結果

あなたの犬がもし飛びつきを習慣化(習慣は学習の結果)しているのなら、
AかD、つまり、飛びついた結果いいことが起きているか、嫌なことがなくなっているか
そのどちらかしかないのです。

それ以外では、飛びつきを習慣化(=学習)することはないのです。
そして同様に、その行動を減らしていくにはBかCを使うしかありません。

この4つの学習パターンは、しつけを行うにあたって最も重要な原理、原則です。

これをしっかり理解することが、好ましい行動を教えるためにも、
好ましくない行動を減らしていくにも、重要なのです。

最も重要な原理、原則ですから、それぞれのパターンを詳しく説明していますのでご覧ください。

→ 学習パターンA・D(ある行動の頻度を高める)
→ 学習パターンB・C(ある行動の頻度を減らす)

犬は前ぶれを感じるのが得意

もう一つ、原理、原則として知っておいてほしいのは、
「犬は前ぶれを感じるのが得意」ということです。

例えば、犬を毎回ハウスに呼び込んでハウスの中で食事を与えていると、
そのうち犬は、食事の準備を始めるだけでハウスに駆け込んでいくようになります。

フードの袋のガサガサという音、食器のカシャカシャ音などを、
ハウスに入ると食事がもらえるという一連の動作の「前ぶれ」と理解するのです。

ドアホンの音に反応して吠えるようになるのも、
知らない人が入ってくる「前ぶれ」を、犬が感じ取った結果に他なりません。

犬は前ぶれを感じるのが得意

リードを見ただけで大騒ぎする犬は、
飼い主がリードを手にすることは、大好きな散歩の「前ぶれ」と理解しているのです。

いいことも、悪いことも、こうしたことを犬は勝手に学び取っていきます。

この原則を理解していれば、問題行動を極力学習させないで済みますし、
問題行動の改善も行いやすいと思ってください。

そして、この原理、原則を意図的に利用することで、
「座れ」「待て」「伏せ」をはじめとした、さまざまな行動に対する合図
(音声シグナル=指示語)も無理なく犬に教えていけるのです。

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