犬のしつけの基本

すぐに命令に従うようになる方法

「うちのこ、チンチンができるのよ、ほら。ねぇ、偉いでしょう!」
「うちなんて”バン”と撃つと死んだフリができるんだ。すごいよねぇ。」

愛犬の芸は飼い主の自慢でしょう。

多芸に育てるのはいっこうにかまいませんが、その前にぜひ考えてほしいのが、
命令に対してきちんと行動がとれるようにしつけることです。

芸は身を助けても、飼い主と犬のいい主従関係の基盤にはなりません。

基盤づくりとして、人に対して従属的な犬に教育することがしつけで、
服従本能を発達させていくことが服従訓練です。

必要なのは「座れ」「伏せ」「待て」「来い」の4つです。
これができれば、「座って待つ」「伏せて待つ」など様々な応用ができます。

「座れ」「伏せ」のしつけは、におい誘導法

それぞれもっとも効率よくマスターさせるための方法を紹介しましょう。
いずれも犬の大好きなレバー、ラム肉フードなどのご褒美を使います。

「座れ」はエサをもった手を犬の鼻先にもっていき、
犬が座る姿勢をとるように徐々に手を下げていきます。犬が座ったらエサを与えます。

無言のまま何度か繰り返していると犬は座れば食べられると理解します。
そしたらここではじめて号令の言葉を、座りかけたら「座れ」といいます。

そして、最後は座れだけの号令をかける。
最初はご褒美だけにつられて行動していた犬も、こうしたステップを踏むことで、
「座れ」の号令でとるべき「行動」を理解し、声だけで従うようになります。

「伏せ」はエサを手のひらに握りこみ、高い位置から下げていきます。

エサのにおいに誘われて犬は低い姿勢をとりますから、
ふせの姿勢になったら手のひらを広げてエサを与え「伏せ」と声をかけます。

なかなか伏せの姿勢をとらないようなら、足を低い位置で伸ばして、
エサを握りこんだ手をその下をくぐらせるように動かし、犬を足の下に誘導するようにしてもいいでしょう。

足の下の犬は伏せの姿勢になります。
これもエサを使うところから→手の動き→声だけというふうに発展させていきます。

座れ、伏せ

「待て」「来い」の号令ポイント

次は「待て」です。これは座れの姿勢が基本ポジションになります。
座れをさせた状態で、犬から少しずつ離れていきます。

犬が動こうとしたら鼻先にエサを差し出して座れの姿勢に戻らせ、
下がっては差し出し与える、下がっては差し出し与える。

繰り返すうちに、犬はその場で座れを続けていればエサがもらえることを理解し、
飼い主が離れても待つことができるようになります。

ここで初めて「待て」の声をかけます。

「どうすればエサをもらえるか」を犬に考えさせることが大切です。

「来い」は「待て」ができるようになったら、比較的すぐ教えることができます。

「待て」の号令をかけて犬から離れ、
一定の距離をとってから手のひらのなかのエサを見せて
後ろに下がりながら「来い」と呼びます。

犬がそばに来たら座らせてエサを与えます。

オペラント技法

これらの方法は専門的には「オペラント技法」と呼ばれるものです。

ご褒美、つまり犬の喜ぶものを使って号令に従わせるテクニックですが、
犬に「ご主人さまに従うといいことがあるぞ」ということを学ばせ、
服従行動を身に着けさせるきわめて有効な方法といえるでしょう。

ご褒美があることで犬の集中力が高まり、覚え込むのも早くになります。
リードを使い、犬に不快感を与える方法とは対照的なものです。

しつけは、強制的に行ってはいけません。
強制的に行うと、強いものには従うが弱いものには従わない。
という犬になってしまうからです。

なお、号令の言葉は、”短く”がポイントになります。

「おすわりしなさい」より「座れ」、「おいでおいで」より「来い」が
犬には理解しやすいからです。

もちろん犬は言葉の意味ではなく、音感・調子といったもので号令を理解するのですが、
不思議なことに、ドイツ語でしつけられた犬も「伏せ」の号令でちゃんと伏せをすることがあります。

犬はバイリンガルなのかもしれません。

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