犬のしつけの基本

犬の習性や本能を理解する

犬の気持ちわかりますか?

犬がどんな行動をするのか、そして、
犬が生まれながら持っている習性や本能を知っておくと、犬のしつけの早道となります。

犬の祖先はオオカミと言われています。
オオカミの血を受け継いでいることは間違いありません。

「知らない人がきたら、吠える」
「うしろ足をあげて、おしっこをする」
「えさを食べているときに手をだしたら、うっ~と、うなって、噛みついてくる」

など、このような行動は犬の習性であり、本能です。

野生での生活では、犬のなわばりに敵となるような動物がはいってきたら、
追い払おうとして吠えるし、必要ならば噛みついていくことでしょう。

また、テリトリーをしめすためにオシッコを縄張りのあちらこちらにかけておくのです。
マーキング行為ですね。

そして、野生生活では、犬の食事は犬自身が捕らないといけません。
獲物が採れなければ、何日も食事にありつけないこともあります。

せっかく捕ってきた獲物を他の動物が奪おうとすると、
威嚇したり、噛みついたりするのは、食事を守るためには当然のことです。

現代の犬は人と一緒に生活するようになってかなりの年月がたっているので、
オオカミから受け継いだであろう、本能がすべて備わっているとは言えないですが、
少なからず受け継いでいるのではないかといわれています。

あなたが愛犬のしつけをしなければ、犬は本能まま育っていきます。

犬のしつけをしないと、

・当然、他人や人に吠えます。
・発情するとマウンティングもします。
・電信柱だけでなく、どこにでもマーキングをします。

このようなことを当たり前にするようになります。
そのために、人間社会のマナーを教えていく必要があるのです。

あなたもお父さんやお母さんから社会のマナーを教えてもらったはずです。
しっかりとしつけ、トレーニングすることで、社会のマナーを守ることができる犬になっていきます。

人間社会のマナーを

吠える、噛みつくなどは、犬の本能ですので、
ダメなことだとわからせるにはビシッと叱ることです。

すべて、あなたの思いどおりに愛犬がなるわけではありませんが、
犬への思いやりをもって育てることで「ダメなこと」と「イイことを」を覚えていきます。

犬にも犬の理由があってなにかしら行動しているわけですので、
柔軟な気持ちで犬のしつけ、トレーニングを行っていてください。

今のように家庭で飼われはじめた犬たち、人の役に立つように改良されてきた犬たちに、
オオカミから受け継いだ本能がすべて備わっているかというと、疑問です。

人と生活していく中で犬たちは本来もっている本能や習性が
薄れてきていることは、確かです。

電柱におしっこをするマーキング行為や性行動であるマウンティング行為はほとんどの犬がします。
犬の本能だからと言って、ほっておくわけにはいきません。

他人の迷惑になることですし、ちょっと「下品な犬」と見られてしまいます。
そのためにトレーニングをして、あなたの言うことを聞くようにしておく必要があります。

トレーニングすることによって、散歩中、犬があなたの横について歩くことや、
ひと声かければ「すわれ」るように、覚えていきます。

しかし、犬への教え方が適切でなければ、犬は何も覚えません。

あなたがいつも食事をあげていたとしても、愛情をこめて育てているとしても、
何も教えなければ、あなたの犬はわがまま放題に勝手なことをします。

適切なトレーニングをすることで、あなたの指示に的確に従うようになるのです。

愛犬のすべての行動を止めることはできませんが、
最低限、他人に迷惑をかけないようにトレーニングして、犬の行動をコントロールできるようにしましょう。

犬は、下位の者が上位の者に従う習性があると「犬のしつけを始める前に」でお話ししました。

上位の犬と最下位の犬

犬の習性として、群れを作り、それぞれ順位があるのですが、順位の決まった犬の群れの中で、
上位の犬と最下位の犬どちらが幸せでしょう? 

考えてみてください。

犬社会では、トップのボス犬がNO.1の力を持っています。
どこへ行くにも、何かを食べるのも、ボス犬が真っ先です。

もし、位の低い犬が、自分より上の犬を怒らせた場合、
どんな仕返しをされても、ぜったい反抗することはできないのです。

そんなときでも、じっと我慢です。
噛みついたり、上から押さえつけたりしたいだろうけど、そんなの絶対許されません。

お殿様の言うことは何でも、「ははぁーー」と従う家来のようです。
今でもこういうことがまかり通っている国が、ニュースを騒がせたりしますよね。

そんな感じです。
これは、家庭犬にも受けつがれています。

飼い主さんにウーと唸ったり、マウンティングしたり、
噛んだりするってことは、犬が飼い主さんを下に見ている証拠なのです。

飼い主の方が自分より上だと考えている犬は、
たとえ飼い主にどんなイヤなことをされても、じっと我慢をします。

肉球を触られても、歯ブラシされても、シッポをにぎられても、決して暴れません。

こうなるとやはり、ボス犬は何でも自分の思い通りになるので、いちばん幸せでしょうか?
従うだけの下の犬は、不幸ってことですか?

犬の順位

いえいえ、まだもう少し聞いてください。

もし、その犬の群れに敵がやってきたとしたらどうでしょう。

そのときは、最下位の犬は、自分以外の犬すべてに守られます。
逆にいうと、ボス犬を守る犬は1頭もいません。

いかなる時でも、群れを守らなければならないボス犬こそがいちばん大変なのです。

常に、どんなことが起こるか分からないという、ストレスに脅かされているからです。
最下位の犬が、みんなから守られ、もっとも安心して暮らせる幸せな犬なのです。

飼い犬が、もし家の中でボス犬になったとしたら、食欲が落ちたり、体の調子をくずしたりします。
もちろんそれは、リーダーとしてのストレスからということはもうお気づきですよね。

もし、飼い主さんが呼んでも側に来なかったり、お散歩中にリードを、グイグイ引っぱったり、
気に入らないことがあれば、噛みついてくる犬を飼っているとしたら・・・
そんな愛犬を一生懸命育てても、いっぱい褒めてあげても、あんまり喜んでもらえそうにないですよね。

悲しい現実ですよね。涙でますよね。

また、犬は比べないので、順位を決められてもなにかを思うことはありません。

もう少し具体的に言いますと、私たち人間の場合は、
知らず知らずのうちに、いろんなことを比べています。

「あの人より私の方が若く見えるわ!」
 
「お隣のお宅はよく遊びに行かれるけど、うちよりたくさん稼いでいるのかしら?」
というふうに比べますが、

犬の場合はどうでしょう?

「となりのポチよりボクのえさの方が、しょぼいよ!」

なんてことを、犬は絶対考えません。
これは、辛抱しているのではなく、犬は他と比べることを知らないからです。

ボス犬になれなくても、ガッカリしたり、いじけたりすることもありません。

自分が下の位で、相手の方が上だ!と比較しないからです。
それより、自分の地位が決まったことに、ホッとしているのかもしれません。

なので、家の中では、みんなから守られ、
いちばん安心して落ちつける最下位の地位でいることが、犬にとってはホントの幸せなのです。

そして、犬は自分の一生をリーダーにすべて捧げます。
自分の命より、リーダーの命の方が大切なのです。

そして、リーダーが楽しいときは、犬も楽しいのです。
また、リーダーが悲しいときは、犬も悲しいのです。

なぜ、リーダーは楽しいのか? 
なぜ、リーダーは悲しいのか? そういうことは考えません。

リーダーの気持ちは、そのまま犬の気持ちになります。
犬のことが、好きで好きでたまらんよ!!!って思えるのは、
こういうことを側にいて、肌で感じるからかもしれません。

もし飼い主であるあなたが、愛犬にリーダーだと認められたとしたら、
愛犬は命をかけて、あなたに従います。

あなたのさまざまな感情は、ぜんぶ愛犬の感情です。
愛犬を幸せにするのも、不幸せにするのも全てあなたの心次第です。

犬は命が消えるその瞬間まで、飼い主の気持ちを気にします。

あなたが泣きながら愛犬を見送ると、犬はあなたのことを心配しながら亡くなります。

これ以上は、また話が変わってしまいますし、悲しくなるので話しませんが、
主従関係を作り、あなたがリーダーであると理解させることで、それが犬の幸せになります。

犬にとって自分が家族の中で何番目の順位なのか?を
ハッキリさせたいという気持ちがあるのです。

その順位がハッキリしないことは、かえって犬のストレスになります。

人間の私たちには考えられないほど、犬たちは不安を感じ、心を痛めているのです。

ですので今日からあなたは、この犬の気持ち、習性、本能をしっかりと理解して愛犬に向き合ってください。
あなたが意識改革ができたとき、それは愛犬にも伝わります!

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