散歩のしつけ

拾い食い止めさせる簡単な方法

散歩のルートにはさまざまな”誘惑”が待ち構えています。

食べ物が入ったゴミ袋、雑草や花…。
すぐれた嗅覚をもつ犬はたちまちそれらを発見して「クンクン」においをかいだり、口に入れたります。

「においをかぐのは本能なのだから、たまには思いっきりやらせてあげなくちゃ」

飼い主のなかにはおおらかにも、そう考えてゴミ袋をあさったり、
草むらに鼻を突っ込んだりしている愛犬の行動を黙認している人がいるかもしれません。

しかし、「たまには~」と放置すれば、必ず、「いつも~」になり、
やがてはなんでも口に入れずには気がすまない”拾い食い癖”が身についてしまいます。

実際、私のところに寄せられる相談ごとのなかでも
「なんとか「拾い食いをやめさせたい」というのは、とても多いです。

さて、即効で拾い食いを直す方法はあるのでしょうか。

まず、必要なのは拾い食いは「だれのせい」かを正しく理解することです。

拾い食いを直す方法

「だって、拾い食いをするのはワンちゃんなのだから、責任はワンちゃんにあるのでは?」
と思うかもしれませんが、違います。

それはとんでもない誤解です。
拾い食いは犬がしてしまうのではなく、飼い主がさせてしまうのだということを知ってください。

ゴミ袋あさりだって、落ちているものを口にすることだって、
そうさせる状況をつくっているのは飼い主ではありませんか。

「おお、なんだかいいにおいがしてきたぞ。早速、パクついてやろう。
なにしろ、散歩のお供(飼い主)は「ダメよ」とか「よしなさい」とか
わめいているだけで、ボクが食べ物をくわえるのを許してくれてるんだから…」

これが拾い食い癖がついた犬の気持ちです。
このケースでも、”言い聞かせ”はなんの役にも立ちません。

そして、もっとも効果があるのがこんな方法です。

まず犬の大好物のレバーを用意します。
そして家の前の路上や庭、公園などで何カ所かに落としておきます。

犬は大好物のいいにおいに誘われてレバーに近づきますから、
パクつく前にサッと逆方向に歩き出します。

レバーをくわえる寸前のところで、
向きを変えられた犬は不意打ちにあった感覚にとらわれ、呆然とします。

こうして三回、四回…と近づいたら向きを変える動きを繰り返すと、
犬は考えるようになります。

「いいにおいがするものに近づいたって結局、食べられないんだ。なぁんだ!」

犬自身が考えた結果、頭のなかに「いいにおい→食べられない」という思考回路がでてしまえば、
たとえ大好物が落ちていようと、見向きもしなくなります。

散歩の途中のゴミ袋など気にもとめずに素通りです。

この方法を実行に移すときのポイントは、
リードが張らないうちに方向を変えることにあります。

犬がレバーに近づくときにリードが張っていてはダメです。
いったんリードが張ってしまうと力比べになって犬は飼い主との間に対立関係を感じます。

張る直前のタイミングで方向を変えてこそ、一瞬、
首に不快感を覚えて、犬はだれともわからないものから不意打ちをくらった感覚になるのです。
このように感じさせることが重要なのです。

そのため、「食べちゃダメ!」「いけない」などと、
間違っても口にしないようにしましょう。

言葉かけは百害あって一利なしと心得ておきましょう。
せっかくの効果的な方法もそんな一言で、効果が半減どころか、消滅してしまいます。

そもそも言葉をかけることが犬との愛情コミュニケーションになるといった考え方は、
犬の本能、気性を知らないがゆえの発想なのです。

犬は集団のなかではっきりと上下のランクを決め、自分のポジションを認識しています。

犬 自分のポジション

愛情あふれる言葉でも、あるいは叱責でも、
自分に向かってさかんに語りかける相手を犬は下位におきます。

その種の行動は下位のものが上位のものに対して行う”媚”だと捉えるのが犬社会の常識だからです。

犬を擬人化してあれこれ話しかけ、精一杯の愛情を注いでいると満足しているみなさん、
そんなやさしい飼い主を犬はこんな目で見つめています。

「なんだよ。オレがそんなに偉いってか。わかったから、そうベタベタするなよ」

買い主の思い込みと犬の偽らざる本音との間には大きな開きがあることは知っておきたいものです。

もちろん、飼い主と犬との主従関係がしっかり築かれている場合には、
ときに話しかけながらスキンシップをすることになんら問題ありません。

トラブルが生じ、飼い主と犬の関係がこじれるのは、そうした関係ができあがっていないにもかかわらず、
無原則にベタベタした接し方を飼い主がもち込むからです。

犬を甘えさせてあげているつもりでいて、実は犬に甘えきっている関係というしかありません。

拾い食い対策でもそうですが、すべてにおいて飼い主が毅然として犬に対応することが、
犬の安心感にも幸せにもつながります。

そして、大好きな犬とのいい関係にもです。

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