トイレのしつけ

マーキングをさせないためには?

雄犬は生後5~8か月頃になると、たいてい片脚を上げ、あちこちにおしっこするようになります。

カーテンや家具などにおしっこをかけてしまうので「トイレを覚えたはずなのに!?」と
不思議がる飼い主も多いかもしれません。

散歩中も、木や電柱などに次々と片脚を上げてかけ、他の犬のおしっこを嗅ぎ回ってリードを引っ張る、
よその家の敷地などにも排泄をしてしまうなど、困った行動が出てきます。

このように片脚を上げ、あちこちにおしっこをかける行動が「マーキング」です。

男性ホルモンの影響によるもので、おしっこでにおいづけをし、
自分の存在を主張する本能的な行動なのです。

普段のおしっことは別物と考えてください。

マーキングする雄は、自分の縄張りに他の犬のにおいが残っていると
「ここはボクの縄張り」とばかりに、その上におしっこをかけてにおいづけをします。

おしっこのにおいは、その犬にとって、いわば”名刺”のようなものです。

ほとんどの犬が脚を上げてマーキングするのは、
木や電柱などのより高い位置におしっこをかけ”名刺”を残すためなのです。

”名刺”は脚を高く上げて高い位置に残せば、座っておしっこをして地面に残すより、
他の犬に自分をアピールしやすくなります。

マーキングのきっかけは散歩中、発情している犬に出会うとはじまることがあります。

また、犬友達を招待した、大勢の来客が訪れたなど、家の中が普段と違った状況になると、
新しいにおいの侵入に敏感に反応してマーキングをしはじめることもよくあります。

新品の家具やじゅうたん、来客の荷物などにまでおしっこをかけることがあるのは、そのためかもしれません。

犬マーキング

雌の場合も、マーキングをすることがあります。
雌は生後6ヶ月を過ぎるころに最初の発情期を迎え、雄を刺激する成分がおしっこに含まれるようになります。

それをアピールするために、片脚を上げたり逆立ちのように両脚をあげたりして、
おしっこをする犬が出てくることが多いのです。

愛犬のために考える

マーキングの対処にもっとも有効なのは、去勢・避妊手術をすることです。

犬にもよりますが、睾丸を摘出することで男性ホルモンの影響が減り、
雄のマーキングは半年から1年以内に50~60%の確立で改善されます。

またマーキングをしはじめる前に手術をすれば、ほとんどの犬が片脚を上げての排泄を行いません。
雌も卵巣や子宮を摘出する避妊手術で、発情期のマーキングが減り、頻尿や出血がなくなります。

手術するのは「かわいそう」と思われがちですが、去勢・避妊手術をするメリットは、
マーキングを解消するためだけではありません。

特に雄は一年中ほぼ発情状態といってもいいので、もし手術も交配もしないのであれば、
発情のストレスはかなりのものです。

どちらが本当にかわいそうか、よく考えてあげたいものですね。

手術をする場合は、信頼できる獣医師のもとで行うようにしましょう。

決して長時間の手術ではありませんが、手術する以上、
麻酔や手術中の事故の危険がまったくないとはいえません。

事前に、必要な検査を全て受けてから手術にのぞむことが必須です。

入院期間は、雄ならその日のうちに退院できるケースが多いようですが、
雌の場合は最低でも1~2日の入院が必要になるようです。

費用は動物病院によって異なり、雌で3~5万円、雄は2~3万円が目安です。
自治体によっては補助金が出る場合などもあるので調べてみましょう。

去勢・避妊手術

去勢(避妊)手術のメリット

1、問題行動が減る

・雄:攻撃性、縄張り意識、支配力の低下、発情したメスを求めての逃亡・ケンカ、交通事故、マウンティングが減る。

・雌:偽妊娠がなくなる、発情期の出血や頻尿がなくなる、気分のムラ、攻撃性が減る

2、病気が回避・予防できる

・雄:精巣腫瘍、前立腺肥大、肛門周囲の腫瘍など(二次的な病気/会陰ヘルニア、ぼうこう炎。腎臓感染など)

・雌:乳腺腫瘍、乳がん、子宮蓄膿症、卵巣腫瘍、そ径ヘルニアなど(二次的な病気/妊娠中毒症、乳腺炎など)

3、安易な繁殖を防げる(遺伝病の広がりを防げる)

4、近隣への迷惑を防げる(門や塀などへのマーキング、吠え声など)

5、処分される犬を減らせる

デメリット

1、雄、雌ともに繁殖が不可能になる

2、肥満になりがち
発情や性的な衝動によるストレスがなくなることで、基本的な消費カロリーが減り、太ることもあります。
ただし、低カロリーの質の良いフードに替える、適度な運動をさせることで管理することができます。

3、非常にまれではあるが、麻酔による事故のリスクがある。

マーキングの対処法

・目標物をつくってそこにさせる

マーキングをする犬の多くは、脚を上げて何かにおしっこをかけられれば、
それで満足することも多いものです。

ケージの真ん中にドンと目標物を立て、それに向かってさせるのがいいでしょう。

ケージの柵に防水シートなどをかけれおけば、おしっこが外に飛ぶこともありません。
大型犬には、ケージを2つつなげるなどして広いスペースをつくってあげましょう。

市販のL字型トイレトレーは、角にかけたり、前にはみ出してしまうことがあるようですが、
うまく使えるならそちらを使ってもいいでしょう。

・トイレにしたときだけ褒める

決められたトイレでしたときだけ、たくさん褒めてご褒美を与え、
他の場所にしてしまったときはご褒美を与えないようにしましょう。

また、コマンドを教え、排泄をコントロールするのもひとつの方法です。
コマンドについてはこちらをご覧ください。「号令で排泄を促すには

コマンドで排泄をさせ、ぼうこうを空にいておけば、脚を上げてはみるものの、
何も出ないということもあります。

・マーキングする場所に物を置く

一番楽なのは、マーキングする場所をトイレにしてしまうことです。
ペットシーツやトイレトレーを置き、トイレにしてあげましょう。

ただ、失敗してしまう場所が人目につきやすいところであれば、
トイレにはできないかもしれません。

その場合は、そこに食器や水などを置きます。

犬はもともと食事場所の近くで排泄をしたがらない動物なので、
そこではマーキングしづらくなるはずです。

また、マーキングする場所に近づけないよう、
踏むと嫌な感触のするイボイボマットなどを置いてみるのもひとつの方法です。

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