愛犬がドッグフードを食べないと心配になるものですが、病気の可能性があれば適切に対処しなければなりません。病気や体調における原因に的を絞って、この問題を考えてみたいと思います。また、愛犬がドックフードを食べないと心配になるものです。長引けば病気の可能性もあります。ただ、病気以外にも原因があることも考えられます。犬がドックフードを食べない理由を探ってみたいと思います。
病気との見極め
愛犬がエサを食べないことは決して珍しいことではありません。空腹でなく、お腹が空いていないだけかもしれないし、その判断はとても難しいものです。しばらく様子をみて判断するのが懸命の措置ではありますが、2日以上エサを食べない状態が続けば病気の可能性があります。
1食や2食だけ食べないのなら様子見でもよさそうですが、さすがに2日以上空いてしまうと問題といえます。愛犬がドックフードを食べない時、2日を目安に判断されることをお勧めします。
もし、2日以上エサを口にしない場合は、早めに動物病院への受診を行いましょう。
病気以外の理由とは?
飼い主への甘え
ペットの犬は、飼い始めてから時間が経つと飼い主へ甘えるようになります。これはいいことです。ただ、逆の効果としてあわれることもあります。甘えの効果が、ワガママへと変わってくるのです。
ワガママへと変われば、食べなければ構ってもらえる、または食べなければもっとおいしいものが貰えると、甘えの構造へと変貌してしまう可能性があります。このようなことから、ドックフードを食べないことへつながります。甘えが歪んだ形であらわれる一例となるようです。
このときの対応としては、散歩など運動させて空腹を誘うことも有効です。また、散歩は気分転換にもなりますから、ワガママを転換させる起点にもなりそうです。
さらにエサを早めにしまうことにもチャレンジしてみてください。飼い主へ構ってもらいたい心理状態なら、ワガママで食べないことへのしつけをしなければなりません。
このような時には、食べないのならエサを与えない姿勢を示すことも大事です。だからいつまでもエサを置いておくのではなく、エサを15分ほどで下げることをしてみてください。意外にこのようなことがターニングポイントになることもありますから、実行する価値はあると思います。
また、いつも食べているエサを温めるなどのアレンジをしてみるのもいいと思います。少し工夫することで、犬の心境にも変化があらわれることがありますので、環境を変えてみてはいかがでしょうか。
ドックフードに飽きてきた
犬にも好みがあります。同じドックフードばかり食べていたら犬だって飽きるものです。人間に当てはめれば、同じ食べ物ばかり食べていたら誰だって飽きます。これは犬も同じです。
犬は匂いでエサを食べるともいわれるくらい匂いには敏感です。毎日食べているエサの匂いが気に食わないで、食べることを拒否することもあります。化学合成物質が使われているドックフードは本能的に受け付けないこともありますので、気をつけたい点として留意しておきましょう。
ドックフードに対する不満なら、別のドックフードに変えれば済むだけの話です。この際、品質のいい肉や魚が使われているものを選びます。犬がより好みするエサは、肉、魚、野菜、果物の素材が使われているものです。
愛犬がドックフードに飽きてきたら、躊躇せずに新しいものと変えてみてください。新しいドックフードで食欲が増すことは十分にあり得る話なのです。
体質の問題
もともと食の細い犬は、エサをあまり食べないものです。トイプードルやポメラニアン、チワワなどの小型犬は、大型犬に比べれば小食傾向にあるため、ドックフードを食べない、残すことも珍しくはありません。
それを知らずにいらぬ心配をしてしまうことがあるようです。小型犬や食の細い犬はエサを残すものと割り切り、それを前提としてエサの配分を考えるようにしましょう。小食だからといって無理に食べさせるのは禁物です。
無理に食べさせると、消化不良などの原因になってしまいます。食べる量が少なくても、質のいい動物性タンパク質が配合されたドックフードを与えるだけで十分です。少量でも栄養価を考えた食べ方が重要になります。定期的に獣医にみてもらい体調管理させしっかりしていれば、ドックフードの食べ残しも問題はないと考えます。獣医から適切なアドバイスをもらいながら、エサの管理を行うようにしましょう。
子犬にありがちな誤解
犬がドックフードを食べないのは、さまざまな原因が考えられます。成犬と子犬では、背後にある問題が異なってきます。子犬においては成長段階に応じて、食べる量に違いがでるものです。子犬の時にはがつがつ食べていたエサを、生後半年くらいになるとエサの食べ方に変化がでるものです。
成長の証とみれば、食べる量が少なくなるのも納得できます。体重が落ちてきたなどの異変がなければ、子犬から成犬への移行期においてはあまり心配する必要はなさそうです。
消化器系の異常
人間も消化機能が低下したら食欲不振に陥ります。これは犬にも当てはまることで、特に老犬にそのような状況がみられます。老犬になると運動量が下がってしまいます。その結果、内臓の機能低下を招いてしまい、消化器系臓器がうまく働かない状況になってしまいます。
そうなると食欲不振という形で、ドッグフードを食べなくなります。老犬の食欲不振には、消化によいドッグフードに切り替える。また、噛む力も相当衰えていますから、やわらかな噛みやすいドッグフードにかえることも検討しておきましょう。
また、食事の回数を増やすことも有効と思います。これらを組み合わせることで、食べる力が少しずつ回復することもあります。ただ、老犬の場合は加齢による食欲不振とは限らないこともありますから、獣医による定期検査を忘ないようにしたいものです。
ストレスは要注意
犬にもストレスはあります。人間も犬もストレスによって身体機能に異常をきたすことが
よくあるものです。犬のストレスの原因はさまざまです。飼い主との距離感、飼育環境への不満、運動不足など、いくつもの原因が考えられます。
ストレス性の食欲不振なら、そのストレスを遠ざけることで問題は解決できるものです。しかしながら、ストレスから嘔吐や下痢などの症状が発症すれば、動物病院での治療が必要になります。
治療により症状を和らげた後に、ストレスの根源を断つ必要が出てきます。ストレスは万病のもととの言い方もされますが、犬にとっても同じことがいえるようです。ストレス性の食欲不振はかなり奥深い問題が隠れているため、飼い主の責任は重大と考えます。
お口のトラブル
犬のお口のトラブルはよくあることです。お口のトラブルと聞くと、虫歯を思い浮かべますが、犬の虫歯はかなり珍しいとのことです。犬に多いお口のトラブルは、口内炎や歯肉炎などです。このようなお口の中のトラブルで、エサが食べられなくなることはよくあります。このような状況になれば、動物病院での治療が必要になります。治療をすれば再び、ドッグフードを食べるようになり、犬の食欲は増してきます。
犬のお口のトラブルは、日頃の歯磨きの習慣と関係しているともいわれています。歯磨きを怠らない犬のお口の中は清潔に保たれ、トラブルを避けることにつながります。飼い主が毎日、愛犬のお口の中をチェックし、歯磨きをする習慣を身につけておきたいものです。
犬の夏バテ
犬にも夏バテがあります。人間も夏バテになれば、食欲がなくなります。犬が夏バテになると、それまであった食欲が減退し、エサを食べなくなります。夏バテといっても、熱中症や脱水症状が起きていることは否定できません。
夏に犬の体調がおかしい、食欲がない、そのような症状があれば、熱中症などを疑い、病院へつれていきましょう。
夏バテにならない方法は、高くても室温25度くらいの場所で過ごせるようにしてあげることです。暑い時期なると熱中症などを疑いつつ、夏バテ対策に本腰をいれ、愛犬の体調管理をしっかりするようにしましょう。
犬の病気について
食欲不振で一番気をつけなければならないのは病気です。病気からドッグフードを食べられなくなることはよくあります。ただ、病気といっても、いろいろな病気が考えられます。消化器疾患や感染症、さらにはガンなどもあり、場合によっては命の危険さえありますから注意が必要です。
2週間経っても元気がない、食欲がなくなっていると感じたら、病気の疑いがあります。
早めに検査して、治療を開始する必要があります。
飼い主としては、事前の予防に力をいれたいものです。定期健診を受けさせる、予防接種の必要性を認識し、愛犬の健康を第一に考えることが大切です。
予防策をとることが、後々の病気の発症を回避することにつながりますから、健診などを積極的に利用するようにしましょう。
ヒートの影響も
ヒートとは生理のことです。メス犬は生後半年くらいからヒートがはじまります。ヒートがはじまると発情期に突入し、エストロジェンというホルモンが分泌されるため、食欲が低下することがわかっています。メス犬の生理現象なので仕方ないことですが、しばらくすると食欲は回復します。影響は一時的なことですので、心配は必要なさそうです。
ただ、避妊手術をしているメス犬はヒートがありませんから、ヒートによる食欲低下が起こることはありません。